久しく訪れていなかった  田舎の夏。  お盆に来ていなかったから  お墓にいかなくてもいいのを  すっかり忘れてた。  新盆は  なにかすることがあるわけでもないけど  わさわさして  落ち着かない  家の裏は  家家でいっぱい  昔は遠くの店まで見渡せた  田畑はいつのまにかなくなった。  田んぼと畑の境にあったじゃり道も  アスファルトになって  以前はよく聞こえてた  かえるの声も蛍の光も今はない  蝉がこれでもかと鳴いている  ああ夏なんだなぁ  と  思う  夜はなにも明かりがなくて  従兄について虫取りをした  前の草っ原で叔母と  よもぎをつんだ  今はもうないけど  思い出せる  浮かんでくる  きっと  盆には  人だけじゃなくて  記憶も還ってくるんだろう  朝晩は寒い……