三度目の 夏です。  初めて来たのも夏でした。  忘れもしない6月の終り、  空港に降り立ち  なんでこんなに暑いのだと 首をひねったものでした。  はじめの一週間  言葉はわからず  陽射しは強く  食べ物に拒否反応はなかったものの  右も左もわからぬ土地で、  一週間という その期間は  気が遠くなるほど 長かった。  あの短期研修という名の5週間に、  希望者のみの名目で  西安に行きました。  歴史を愛する人ならば  一度は行ってみたい土地。  遺跡はとても素晴らしく、  食べ物も申し分なく。  けれど西安から北京に戻る汽車の中、  そのまま日本に帰りたいと  切実に思ったものでした。  漠然とした不安の中で  あの夏は終りを告げ、  こちらの大学に入ってから  まもなく二年が経とうとしています。  あの夏は独立して 一つの記憶として残り、  新しい記憶に塗りかえられ。  その中でただ思うのは、  いいところも悪いところも全て  この国が好きだということ。  でもアスファルトで溶けてます……