花が咲く前に離れるはずでした。
 長い煙突からもうもうと漂う煙は、
 誰かの生活の名残。
 周りの木々に緑が姿をあらわして、
 紅色の蕾が優しく開きます。

 そういえば。
 河川敷を歩いて学校を越えて、
 職場の周りの木々に目をうつす。
 そういえば。
 学校や官公庁にある木は必ず
 桜でした。

 いきなり暖かくなって
 花が咲いて
 花見をしようと言っている間に
 散ってしまうかもしれないけれど
 その薄紅の花弁を
 いつだって
 探してる。
 求めてる。

 どうしてなのかわからないほど
 その姿を一目見たくて

 大丈夫だよ。
 そっと呟く。
 何があっても
 貴方の姿を見れるなら

 やっぱ眠くてムリ……